残業は転職理由の1つになる問題で、肉体的、精神的に大きなダメージを与えます。残業が好きな人がほとんどいないと言っても過言ではないでしょう。
一方で、残業をすることで収入を支えられるという側面もあり、残業に対する良い側面もあります。
では、なぜ会社員は残業をするのか、また残業をしなくて済む方法はないのかをかつて70時間が当たり前だった筆者が自身の経験と転職エージェントという立場から解説します。
目次
なぜ会社員は残業をするのか

会社員が残業をする理由は、大きく以下の通りです。
- 生活費の一部になっている
- 仕事量が多い
- 残業が当たり前の会社環境
- 顧客の都合に合わせて
- 残業しないと評価されない
- 仕事を完遂しないと気が済まない
では、それぞれ説明を加えます。
生活費の一部になっている
残業代は生活費の一部として位置付けている会社員は沢山います。筆者もそうでした。
労働基準法では、残業時間の賃金に関しては基本給の時給換算された金額に、1.25倍支払うようになっており、深夜残業が追加された場合はさらに上乗せされた賃金をもらえることになっています。
この金額は1か月蓄積されたら馬鹿にならない金額になります。例えば時給を1500円として、20時間残業すると以下のような金額になります。
1500円×20時間×1.25=37,500円
また、1年間毎月20時間残業すると以下の通りです。
37,500円×12か月=450,000円
残業代だけで年収の底上げができます。それだけ、残業代は会社員にとって貴重な収入源なのです。
仕事量が多い
特に社員数の少ない会社では、一人に多くの業務が回ってきます。しかし、それを捌ききれなければ、残業して処理しないといけなくなります。
筆者は2社目に在籍したベンチャー企業では、とにかく膨大な業務の処理を依頼され、毎日22時まで残業していましたが、それでも業務を捌けず、残業せざるを得ませんでした。
残業が当たり前の会社環境
筆者が3社目に在籍した会社は、毎日22時まで残業するのが当たり前で、体調不良やどうしても外せない用事がない限りそれより前に帰宅することは暗黙の了解でできませんでした。
他にも上司が帰らないと、自分たちも帰れないなどよく分からない慣習が残っている会社は多く存在します。
顧客の都合に合わせて
営業職に見られる傾向ですが、顧客と夜にしか連絡が取れないため連絡が取れる時間まで待たなければならないケースや、顧客からの急な依頼に対応しなければならないような状況は多くあります。
筆者が最初在籍した証券会社でも、夜にしか商談できない顧客のもとに夜7時~8時くらいに訪問する営業職の人は多数いました。
残業しないと評価されない
旧態依然とした会社では、残業する人が頑張っている、定時で帰っている人はどんなに成果を出そうが評価しないという状況が見られます。
筆者が2社目に在籍した会社では、22時まで残業しない人はインセンティブで稼いだ金額を減額されるという非常に理不尽な制度がありました。
悪い意味での体育会系の社風の会社というのはいまだに多いです。
仕事を完遂しないと気が済まない
性格的に、仕事を気持ちよく終わらせないと嫌だと考え、上司に依頼されていなくても残業をするという達成感のために残業をする人はいます。
特に旧態依然とした社風の会社では、こういう人は割と上司からの評価が高くなる傾向があります。
残業は減少傾向にある!残業をせず年収を維持するために

これからの時代は働き方改革に加え、コロナウイルスの影響で人件費を減らすため残業をなくすか、残業代を支払わないようにサービス残業を強いてくる企業が増えると想定されます。
そうなると、残業が減る点では良いかもしれませんが、年収が下がる人が増えることが予想されます。
では、残業をせずに年収を維持する方法について解説します。
考えて業務を行い、最短距離で成果を出す
まず、自身の業務能力を向上させましょう。特に効率の良い働き方をできるようにすることは大事です。
では、どうすればよいのかですが、取り組むべきことは以下の通りです
- 事務処理は可能な限り迅速に行う
- 業務の手数を減らす
- 無駄な仕事をしない
筆者も経験がありますが、仕事はルーティンで何となく行うことで非常に無駄が増えます。
転職エージェントとして働く中で無駄な仕事だと思ったものは以下の通りです。
- やみくもに行う新規開拓電話
- 会社から半ば強制的にやれと言われる顧客訪問
- 精度の高い求人票の作成
転職エージェントは人材業界の人間は営業職だと位置づけていますが、特に無形商材の営業は新規開拓を大事にします。
しかし、転職エージェントの場合、新規の顧客を開拓したからと言って、それが即売上につながるわけではないです。
また、顧客訪問回数を増やして顧客の時間を奪って訪問をするより、電話で簡単なヒアリングをしたほうが時間を有効に使えます。
加えて、求人票をきっちり作りこむことにより膨大な時間を要しますが、おおよその業務内容と年収と勤務地さえ分かっていれば転職希望者から応募してもらえます。
ちょっと専門的な話になってしまいましたが、ここでお伝えしたいことは、当たり前のようにやっている業務の中には成果に繋がらない無駄な業務が潜んでいるということです。
また、その作業手順にも無駄が潜んでいますので、どうやって簡略化していくかということを考え、実行すれば無駄に業務時間を割かなくて済みます。
結局何をしようが成果を出した人が評価されます。
指示を遂行すること、定例業務を捌くことも大事ですが、それ以前にそれが成果に対する最短距離なのかは自分の頭で考え、行動することを忘れてはいけません。
価値のない残業は誰が何と言おうがしない
残業をさせることが当たり前、サービス残業を強要する、上司が帰らないと帰れないという風習は無駄でしかありません。
もし、そういう会社に在籍しているのなら、成果を出して堂々と定時に帰る度胸が必要です。
無駄な残業に付き合うことで、自分の時間を失っていることを自覚し、そういった状況から脱却しましょう
仕事の先送りを恐れない
仕事には遅らせてはならない仕事もありますが、今やらなくていい仕事、もしかしたら本来やらなくてもいい、やる必要はあるが自分でやる必要がない仕事があります。
今自分がやる必要のない仕事を残業してやるのは労力の無駄です。放置していい仕事は放置してさっさと帰りましょう。判断できない場合は上司に確認しましょう。
副業をする
会社から残業代を貰えないなら、会社以外の場所から収入を得られるようにしましょう。具体的には副業をおすすめします。
特に、自身の知識・技能習得が可能な副業はおすすめです。
筆者も収入が上がってしまったがゆえに、住民税を多くとられるようになったうえ、昨今のコロナウイルスの影響で大幅に収入が下がってしまったため副業を行っています。
今や副業はみずほFGやユニ・チャームといったお堅い会社でも認められるようになりました。これから副業は一般的になるでしょう。可能なら副業で稼ぐことも視野に入れましょう。
残業をせずに年収アップをする方法は以下の記事を参考にしてください。
残業なしで生活できない!年収アップするための方法
転職して環境を変え、収入を維持・アップさせよう

ここまで少し過激なことを書きましたが、全て筆者が実践してきたことです。実際、このような活動をし、成果を出し、自身の求める環境、働き方と年収1000万円を手にすることができました。
一方で、上司に逆らって仕事の指示に逆らうなんて無理、定時で帰るとか怖すぎる、副業とかできないという方もいらっしゃるでしょう。
そういう方には、転職をして環境を変えることをおすすめします。
転職することで、少なくともサービス残業をしなくて済むうえ、年収アップ・維持が実現できた、副業を認めてもらえるようになって良かったという人を筆者は見てきました。
転職がすべてを解決してくれるわけではありませんが、効率の良い働き方や副業を奨励し、年収維持、年収アップができる会社は存在しています。
筆者も転職でこのような自分に適した労働環境を実現できた一人です。
自分がいくら頑張っても、会社の体質が変わらないのなら、転職で自身の環境を変えるのが一番でしょう。
といってもやみくもに転職して、自らの環境改善を図るのは難しいので、転職エージェントに相談し、自身の求める職場環境に合致する、もしくはすべて合致しなくてもより近い会社を紹介してもらうのが良いです。
良い転職エージェントの選び方については下記記事を参考にしてください。
まとめ
以上、まとめます。
- 残業をしなければならない理由は多岐にわたる
- これからの時代は残業ができなくなる、もしくはサービス残業を強要されるため、残業しなくても成果を出せるだけの能力を身につけよう!
- 無駄な残業は拒否し、空いた時間を副業に充て時間を有効活用しよう
- 環境の変化を求めるなら転職が最適!転職エージェントに相談し、より求める環境に近い会社で働こう!
残業に対する考え方はこの数年で大きく変わりましたし、これからも変わっていくことでしょう。労働者は残業代に依存しない働き方を実現し、無駄な残業をしないようにするための行動が必要になってきます。
時代の変化に対応し、限られた時間で業務を処理すること、成果を出すことを念頭に置いた行動をし、それができるだけの実力をつけられるよう努力して仕事のできる人になり、残業しないで年収維持、年収アップできるようにしましょう。
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