精神的に病んで、仕事に行くのが本当に辛いと感じている人はいませんか?
筆者は新卒で証券会社に入社しましたが、生活の大きな変化と今までやったことのない飛び込み営業を経験し、心身ともに辛くなり、最終的に休職をしたことがあります。
精神的に辛くなった時、本当に仕事に行きたくない、仕事に行こうとすると頭痛や吐き気がするといった状態になります。
それなのに、仕事に行きたくないと思うことは甘えだから何とか乗り越えないといけないと大半の人が思うものです。
しかし、うつ仕事に行こうとは思うものの頭痛や吐き気を感じている、仕事に行きたくないと感じることや実際休むことは甘えではありません。
では、どうしてうつで仕事に行きたくないと感じることは甘えではないのかということを実際にうつで休職した現役転職エージェントの筆者が解説をしていきます。
目次
うつになるとどんな症状がでるのか

まずは、うつになるとどんな症状が出るのかを解説いたします。具体的には以下の通りです。
- めまい
- 吐き気
- 頭痛
- 下痢・便秘
- 腰痛
- 胃の不快感
- 口が乾燥する
- 胸の圧迫感・息苦しさ
- 動悸
- 食欲不振
- 寝れない・何度も目が覚める
筆者も上記で書かれていたほとんどを経験しました。
寝ないとしんどいのに夜12時に寝て朝4時、5時には目が覚め、朝は吐き気とともに出社し、ほぼ毎日下痢をしてめまいがすることもありましたし、毎日頭痛がして時に耐えられなくなることがあり家に帰ることもありました。
他の症状も結構頻繁に表れ、感情面もおかしくなります。実際、あの時期はとても涙もろかったと思います。自分自身を振り返っても明らかに体に異常が現れていたように思います。
うつになると脳が必要以上自分を守るようになり、脳の活動が悪くなります。その結果、活動をする時に活発化する交感神経とリラックスする時に活動する副交感神経の交代が上手くできなくなります。
実際、筆者も新卒の時は睡眠を取って好きなお酒もほとんど飲まなかったにも関わらず全然頭が働いてくれなかった記憶があります。
うつになっている状況というのは、何をやっても良い方向に行かないのです。
うつのメカニズムに関しては以下の記事でもお伝えしています。参考にしてもらえたらと思います。
うつで仕事に行きたくないは甘えではない!辛い時は無理せず休まないといけない理由

上述でもお伝えしたようにうつで仕事に行きたくないという感情は甘えではありません。むしろ、うつで辛いときは無理せず休まないといけません。必要に応じて長期的な休職をしたほうが良いです。
実際、筆者も半年以上休職しましたし、あの時のことを冷静に振り返るとやっぱり休んで良かったと思っています。
では、なぜ休んだ方がいいのか筆者の経験を通して解説をいたします。
仕事にならない
筆者がうつになったのは新卒1年目でした。
ですので、そもそも仕事能力はほぼ0だと言って良かったのですが、とにかく頭痛がする上、吐き気や動悸など体の変化があるので考えて仕事をする、冷静に物事を見つめるなど仕事に必要な要素が全て欠けている状態で仕事をします。
こんな異常な状況の中で、仕事をしろと言われてもはっきり言って難しいです。
上述でも触れましたが、うつの状態というのは脳が完全におかしくなり、体のメカニズムに異常をきたしています。
ある意味野球選手が肘や肩を故障したのと同じようにビジネスマンとして必要な頭脳が故障しているのとほぼ同じような感じかもしれません。
こんな状況であるなら、思い切って休んだ方がビジネスマンとして求められる成果を出せるようになるまで回復を待った方がプラスだと思って問題ありません。
精神的に辛いことは変わらないが、直接的なストレスがなくなる
確かに、仕事を休むことで眼前の仕事のストレスはなくなります。毎日眠い目をこすって働き、疲れ切って帰ってくる人よりははるかに楽です。
しかし、筆者の経験上休職して楽しかったのは1週間だけでした。1週間を経過したころから徐々に楽しいという感情がなくなり、いつしかみんな頑張って働いているのに何をやってるんだろ、という焦燥感に襲われます。
事実、休職して1~2か月後親友と会ってご飯を食べたのですが、何年かたってそのことを友人と振り返った時「マジお前死にそうな顔してたよ」と言われました。
また、仕事に復帰した後に高校時代に同級生だった女性と食事に行ってそこに男性の友人が合流しましたが、一緒に食事に行った女性は途中で合流した友人に「マジ陰気な感じが漂ってたので辛かった」と漏らしたそうです。
休職したって、一度うつになったら辛いのです。でも、直接的なストレスはなくなるため確実に回復します。しかし、医師から就労復帰OKと言われてもそこから完全回復にもかなりの時間がかかります。
筆者は比較的軽度のうつだと言われましたが、それでも完全復帰に至るまでは相当な時間を要しています。裏を返せばあの時休職していなかったらもっと重症化してもっと回復にまで時間がかかっていたかもしれません。
大げさかもしれませんが、休職せず我慢して働いていたことでさらにうつを悪化させ、自ら自殺という道に足を踏み入れる可能性だって否定はできません。
うつで仕事に行きたくないと思うことってそれだけ大ごとなのです。周囲にどのように解釈されるか分かりませんし、休職することで「ズル休み」だと後ろ指を指されることだってあります。
それでもうつになって仕事に行きたくないと思ったら休んで回復を図ることがうつの原因となっている直接的なストレスを回復する最大の近道なのです。
うつで仕事を休むことでメンタルが強くなる
これはあくまでも筆者の経験談であり、全員にあてはまる話ではないかもしれませんが、筆者は休職を経験してメンタルが非常に強くなったように思います。
実際、休職してから復帰してから何度も辛いことはありました。はっきり言って休職した時の仕事より30歳前後で経験した仕事、2社目~3社目の仕事の方が数倍辛かったです。
しかし、休職した時のような「このまま働いたらヤバい」と思うことはほとんどなかったです。
では、なぜうつで仕事を休むとメンタルが強くなるのかというと、うつで休んでいる時の情けない屈辱的な自分に戻りたくないという気持ちが強くなるからです。
上述でも触れましたが、うつで仕事を休んでいる時というのは目の前のストレスからは解放されていますが周囲と比較した時に自分のプライドはズタズタに引き割かれます。
ですので、あの時と同じ状況には絶対なりたくないと自身の弱い気持ちと戦える戦闘力が身につきました。うつで休職することを肯定はしませんが、その経験をすることで強くなる自分がいるということも知っていただくと良いです。
とはいえ、うつになることは確実にプラスではないので少しおかしいなと思ったらうつを回避するための行動を取った方がいいということは絶対条件なのでそこは忘れないでもらいたいです。
うつを回避するための対処法については以下を参考にしてください。
まとめ
以上、まとめます。
- うつになると体のメカニズムが狂って体調が悪くなる
- うつになると仕事にならないし、休まないとうつの直接的なストレスが軽減されない
- うつになった場合、休んだ方がメンタル面の強化ができる
まじめな人ほど、うつの症状が出ていて仕事に行きたくないと感じたとしてもこの感情は甘えだ!戦わないといけない!と思ってしまうかもしれませんが、うつになっている人が今さらどうにかしようとしても無理です。
がん患者が気合でがん細胞を破壊しようと言っているのと同じようなことです。
それより、しんどい、辛いと思った時にうつを回避するためのアクションを取ることと、うつになったら休職、退職などをして休んだ方が自分にとってプラスになります。
うつで会社に行きたくないと思ったら甘えだとか考えずに休みましょう。辛い時に無理をしたって何にもならない、英気を養い休んだ分を徐々に取り返すくらいの気持ちを持つ方が遥かにメリットが多いと知っていただけたら幸いです。
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