新卒で就職したものの転職したいとお考えの人はいませんか?筆者も入社3ヶ月で転職を考え、ずっと転職したいと思っていたうちの一人です。
筆者は転職したいと思って実際に転職するまで6年の歳月を要しました。そこまではいかないものの、転職活動が上手くいかない人は転職面談をしていて多いように感じます。
では、どうすればうまく新しい仕事を決められて転職をすることができるのでしょうか。本編は、初転職を成功するための方法を現役転職エージェントの筆者が解説を致します。
目次
高校生以降で自身の進路を決める「銀のアンカー」タイプの仕事探しで重要なこと

自身の将来を考える人は、小学校、中学校のうちから自分の将来目標を決めて努力し続ける人を「金のアンカー」、進路を決めなければならない高校、大学になってから将来目標を決める人を「銀のアンカー」といいます。
「アンカー」とは「碇(いかり)」を日本語訳した言葉で、船の停泊をする際に潮で流されないようにするための重りを指す言葉です。自身の軸を決め、腰を据えるというイメージと碇が重なることがこの「アンカー」という言葉の語源です。
幼い頃から明確な目標を持って生きてきた人の碇が「金」、高校生以降の目の前に働くということが見えてきて目標を設定する人が「銀」という定義になっています。
つまり、高校生以降で自分の将来を決める「銀のアンカー」はいわば慌てて自分の将来を決める人と言ってもいいかもしてません。
余談ですが「銀のアンカー」という言葉はドラゴン桜作者の三田紀房先生が就活をテーマにして書いた漫画です。本編を作成する上でどうしても使いたい内容だったので流用させていただきました。
興味がある方は是非読んでみてください。
では、銀のアンカーの人たちは仕事探しをする上で何が重要なのかというと以下の通りです。
適性は何か
「仕事とは何か?」という質問をされたら皆さんはどう答えますか?色々な回答があるかもしれませんが、筆者は以下のように定義します。
「人の悩みや苦手なことを解決する、人の喜びを創造してその対価をもらう行為」
人の悩みを解決し、喜びを創造するために重要なのは主体的に取り組めることと適性です。つまり、「やりたい」、「得意」という2つのキーワードが重要になります。
就活で「自己分析」をやりなさいと言われた方は多いと思いますが、この自己分析とは突き詰めていけば「やりたい」と「得意」を見極めなさいという作業なのです。
転職活動をする上でも自己分析は重要だと認識してください。
どんな仕事があるのか
「やりたい」や適性を知るだけでは自分にとって良い仕事を選ぶことができません。なぜなら、世の中には数多くの業界があり、職種があるからです。
業界研究や会社研究をしなさいという就活の鉄則は、多くの業界の中からどの業界が自分にとって合うのかが分からないからそれを知る作業をしなさいということなのです。
ちなみに、「職種研究」をやりなさいとあまり言われないのは、新卒社員の大半はビジネスの最前線である「営業職」に配属されるケースが多いからです。
基本的には第二新卒レベルの人は営業職に配属されるケースが多いので、「業界研究」だけで事足りると思いますが、違う職種を目指したい人は、「職種研究」を行うことも大事です。
転職を成功する4つの法則

転職を成功するためには、以下の4点が重要です。
「やりたい」より「得意」の優先順位を上げる
自分がやりたい仕事を探すことが重要だと思うかもしれませんが、それは大きな間違いです。得意なこと、適性があることの方が仕事探しにおいては重要です。
なぜなら、仕事は人の悩みを解決し、喜んでもらえることでお金をもらえます。裏を返せば相応の技能がないと人の悩みを解決し、喜んでもらうことができないからです。
でも、やりたい仕事じゃないと長く働けない、やりたい仕事以外はチャレンジしたいと思えないという人もいるかもしれません。
しかし、多くの人を見ていると「やりたい」というのは一時的な感情であることの方が多いです。実際、できるけどあまり好きじゃないことをやって成功することで褒められ、いつしか好きな仕事に変わったという人が多くいます。
「やりたい」や「好き」は所詮一時的な感情でしかありません。実際、異性と付き合って最初はすごく好きだったけど、少し時間が過ぎれば「飽きた」、「好きじゃない」と思うケースは多くありませんか?
しかし、適性は生まれ持ったものです。生まれ持った適性を生かした仕事をしたほうが褒められることが増え、結果として好きになるのです。
得意なことを仕事にすることが重要だということは、以下の記事でも言及しています。
好きなこと、得意なことより大事なこと!?仕事選びの4プロセス
やりたくない仕事は最初から除外して仕事探しをする
ご飯屋さん探しをする時「何食べようか」と聞いて、「何でもいい」や「どうしようか?」みたいな質問を質問で返されるケースを経験した事はありませんか?
しかし、「何を食べたくない?」「嫌いなものは何?」と聞くと、ほぼ100%明確な回答が分かります。つまり、「好き」や「したい」という感情ははっきりしないけど、「嫌い」という感情は非常に明確なものです。
だったら、仕事探しをする上で、「やりたくない」、「嫌い」や「土日休みじゃないと嫌」といった明確なNG条件の仕事を除外していくことを転職活動の序盤でやっていくといいでしょう。
志望動機は「適性」から語ろう
とにかく転職活動を初めて転職面接を受けると、高確率で志望動機を聞かれるケースがあります。そして、その志望動機をしっかり語れないという人は多いです。
そして、志望動機を話したとしても以下のようなことしか言えないケースが多いです。
- 貴社の社風に惹かれて
- 社会貢献性が高いと感じたので
- 仕事内容を見て興味を持ったから
なかには、転職エージェントに紹介されたからと言い放った人もいました。それくらい志望動機というのはなかなか表現できないものです。
だったら、自分の適性から志望動機を形成していったほうが良いです。
例えば、以下のような表現だと良いかと思います。人材業界へ転職を目指す人という設定で見てもらえたらOKです。
- 人見知りしない、顔の見えない相手と話すのが得意
- 色々なことに興味を持ち、調べるような行動特性がある
- 人材ビジネスでは新規開拓することが多く、多くの人とコミュニケーションできる
- 顧客がどんなビジネスをしているのか興味を持ち、調べることができる
- 人材ビジネスについて調べ、色んな人、会社と出会え面白そうだと思って志望した
興味、関心を無理やり引き出すよりも、自分の得意なことと、実際の仕事内容と照らし合わせ、最終的に興味を持ったから志望をしたとまとめた方が、遥かに自身をうまくアピールし、独自の志望動機を作ることができます。
印象を良くする
面接で転職希望者が何を言ったのか、面接官はほとんど覚えていません。大抵の場合、「良い印象」か「悪い印象なのか」で面接結果が決まります。
笑顔で、はっきり端的にしゃべる、良好なコミュニケーションをするという当たり前のコミュニケーションスキルが実は転職面接において最強のスキルであるということも認識しておきましょう。
まとめ
以上、まとめます。
- 就活でも転職でも自己分析と業界研究(+職種研究)が重要
- やりたいことより得意なことの方を重視して仕事を探す
- 嫌い、やりたくない仕事を最初から除外して仕事を探す
- 志望動機は「得意なこと」をベースに形成する
- 印象が良いだけで面接を突破できる
やりたい仕事をするという就職転職におけるセオリーはそもそも間違っています。得意で嫌いじゃないことをやることで、結果を出すことができていつしかその仕事を好きになるものです。
しかも、適性をベースに志望動機を作ると非常にオリジナリティのある志望動機を作ることができますので、面接での評価を上げられます。
後は良い印象を与えられるコミュニケーションさえ意識すれば、長期的にキャリア形成のできる仕事を見つけ出し、同時に面接もクリアできます。
まずは得意>やりたい というところから仕事探しをしてみてはいかがでしょうか。
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