仕事が思ったように進まない、処理できないことでストレスを抱えていませんか?実はその状況は非常に危険な状況です。なぜなら仕事が進まないでストレスを抱えているとうつになりやすいからです。
実際筆者は、仕事がろくにできなくてうつになったことがありますし、何時間かかっても仕事が次から次へと舞い込み、処理ができなくなり精神的にダメージを受けうつになる一歩手前になったこともあります。
仕事が進まない状況というのはうつを引き起こす要因になりやすいのです。
では、仕事が思ったように進まなくてストレスをためている場合、どのように対処すればいいのか、うつで休職経験がある現役転職エージェントの筆者が解説いたします。
うつに関しては、以下の記事でもご紹介していますので参考にしてください。
目次
うつになるには段階がある!うつに関する基礎知識

まずは、うつになるメカニズムについて解説を致します。
うつの初期原因はストレスからくる「苛立ち」と「不安」
意外と認識がないかもしれませんが、仕事からくるストレスは「苛立ち」と「不安」を引き起こします。これが、うつの初期症状だと言われます。
この「苛立ち」や「不安」が起きている状況というのは、神経物質の「セロトニン」が上手くコントロールできていない状況が起きているのです。
セロトニンと言われてもピンとこないかもしれませんが、このセロトニンという物質が感情や気分や精神の安定に密接に関わっており、このセロトニンの分泌が低下すると脳の働きが悪くなり精神が不安定に繋がってくるのです。
つまり、苛立ちや不安を感じている時点で、脳の働きに異常をきたしていて、うつになる一歩手前の状況になっているといえるのです。
実際、筆者もうつになった時、入社2か月くらいで仕事が全然前に進まないこと、本来やらないといけないことができていなくて苛立ちや不安を感じていました。
もし、今苛立ちや不安を感じているのなら、もうそれはうつを引き起こす可能性が十分にある状態だと認識する必要があるのです。
憂鬱で気力がなくなる
苛立ちや不安のフェイズを超えると、次に何が起こるのかというと、何もかもが憂鬱になり、全てのことをやる気が失せてきます。いわゆるこれがうつ状態だと定義しても良いでしょう。
脳科学的な観点で言えば、脳内物質のノルアドレナリンの機能が低下している状況です。
このノルアドレナリンというのはストレスを抑制するための物質で、これが放出されることにより交感神経、つまり活動時に働く神経が活発化するというメカニズムになっています。
つまり、うつになってくると精神が安定しない状況に加え仕事に行ったり、活動したりする時に必要な「オンスイッチ」が機能しない状況になるということになります。
人間の脳のメカニズムは危険を察知し、自らを守ろうとするようにできていますので、うつ状態というのは脳が活動したら危険にさらされるという判断をしている状態であるといえるでしょう。
生き甲斐がない、廃人状態になる
うつの状況で一番まずい状況というのは、生き甲斐がない、死にたいと感じだすことです。
この状況というのは脳科学的にはドーパミンという神経物質が出なくなっていることに起因します。
ドーパミンは全ての活動をするために必要な物質で、ドーパミンが分泌されることで幸せを感じることを感じられるという研究結果もあります。
つまり、うつがかなり進行してしまうとドーパミンが脳内から分泌されず、幸福感のない無気力な状態に陥り、廃人にも似た状況になってしまう可能性があるのです。
うつを防ぐ4つの方法

では、仕事が進まないといったストレスを抱える状態から、うつに進行しないようにするためどのような対応策が取れるのかを解説いたします。
規則正しい生活を送る
まず、大前提として必要なことは、規則正しい生活を送ることです。ここで、規則正しい生活というのは以下の通りです。
- 起きる時間と寝る時間を一定にする
- 就寝時間を十分に確保する
- 三食食べ、栄養に気を遣う
- 運動をする
上記でご紹介した脳内物質は日光を浴びること、運動を十分にとること、大豆製品、ビタミン、乳製品を取ることで分泌が促されるという研究結果があります。
何より、体も脳も朝型でルーティンを好むように設計されています。朝型で同じような生活パターンで十分な栄養を取れている状況というのが、うつになりにくい生活であると言えます。
常に先読みをする
これは筆者の持論ですが、人が「イライラ」する状況というのは、先読みができていない状況であると考えています。
実際、仕事で言えば同僚や関係者が自分の思い通り動いてくれない、思い通り仕事が進んでくれない、普段の生活であれば自分の彼氏、彼女の準備が遅くてなかなか外出ができない状況が考えられますが、これらは全て予測できます。
仕事が順調に進まない可能性なんて誰もが想像つきます。
もっと言えば仕事が順調に進まない可能性や原因を先に分かっていれば、自分で解決できることは解決するための行動をすればいいのです。
また、どうしょうもないならそうなった場合自分がどういう手を打てばいいかを考えておけばイライラすることはありません。しかも、先読みさえできていれば、不安も解消されます。
つまり、先読み力というのは、仕事を順調に進めるうえでも自身の精神状態を安定させるうえでも必要な能力なのです。
上司に対して積極的にコミュニケーションを取る
上司にコミュニケーションを取りに行くと、怒られるので嫌だと思っている人はいませんか?結論から言えばその発想は間違っています。
怒られる人は何をやっても怒られます。むしろ、上司へほうれんそうをしていない状況こそが一番怒られる原因にも繋がります。
実は上司に怒られにくいコミュニケーションのコツというのがあります。それは、怒られそうなことを先に自分から報告する、困ったことをすぐ相談に行くというスタイルです。
上司が最も怒ることは、既に手遅れになってどうしようもない状況です。
もちろん報告することで怒られることもありますが、筆者の経験値でいえばそういうケースの場合怒ることよりどう対応すればいいのか指示を出すことを優先する上司が多いです。
怒る人は、何を言っても怒り、時に怒鳴ります。しかし、上記でご紹介した先読みさえできていれば、怒られることも予測できているので精神的なダメージも減らせます。
ほうれんそうをしないでこっぴどく怒られるなら、積極的に報告して怒られない、怒られるダメージを減らすという考え方に転換しましょう。
上手なほうれんそうのやり方については以下の記事でご紹介していますので参考にしてください。
仕事ができる人は「ほうれんそう」が上手!上手な「ほうれんそう」のやり方
仕事のモチベーションを明確にする
そもそもなぜ自分は今の仕事をしているのか考えたことがありますか?
仕事のモチベーションが明確であれば、ストレスも前向きに捉えられますが、やらされる仕事、やらなければならない仕事だと思っているだけだとストレスを前向きに捉えられなくなります。
筆者の経験だと、うつになった時、またうつになりそうな時に共通していたことは自分が何のためにこの仕事をしているのか分からなくなったことが起因しています。
仕事のモチベーションが明確な場合は、例え辛いことがあったとしても、これは自分の成長のための一歩だ、これを成し遂げるために必要だからやってやるという状況になります。
モチベーションさえあれば、辛いことでもドーパミンが放出され、困難と闘うメンタルが出来上がるのです。
筆者も転職エージェント業で自分のキャリアを作ると明確に決めてから、長時間残業、上司の理不尽な叱責などにも戦うことができました。
自身の心の持ちようというのは、うつを防ぐ上で非常に大事なことなのです。
まとめ
以上、まとめます。
- うつは段階的におこるもので脳内物質と密接な関係がある
- うつを防ぐためには、脳内物質が分泌されやすい生活をする
- 先読みと上司の対処方法さえ分かっていれば、うつになる可能性を減らせる
- うつになるのかならないのかはモチベーションが重要
仕事が進まない、ストレスが溜まるということは仕事をしていれば必ずあります。でも、それがうつに繋がるということは良いことではありません。
ストレスと戦い、うつにならないようにするためには自分でできる工夫をすることが大事です。
生活リズム、働くスタイル、考え方を見直し、ストレスからうつになり自身のキャリアを壊さないように本編を参考にしていただけたら幸いです。
適応障害については、以下の記事を参考にしてください。
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