職場いじめに遭っているひとはいませんか?人間関係やいじめは転職理由の1つになっており、職場における深刻な問題です。
実際、筆者が転職支援した方でも職場いじめを理由に転職相談をした方は何人もいらっしゃいますし、転職支援をした方が職場いじめを理由に転職したというケースもあります。
では、職場いじめやいじめる人の心理はどうなのか、いじめられたらどうすべきなのかを現役転職エージェントの筆者が解説をいたします。
目次
暴力・暴言!?無視!?職場いじめの事例はどのようなものがあるか

実は職場いじめの事例は多岐に渡ります。では、職場いじめにはどのような事例があるのかを解説いたします。
暴力、暴言
多くの男性が受ける職場いじめの代表は、暴力、暴言をはじめとしたパワハラが挙げられます。近年は暴力行為を行うと社会的に大問題になるのであまり見られませんが、暴言を背景としたパワハラ型のいじめは後を絶ちません。
実際、筆者が転職面談をした方では以下のような事例がありました。
- 上司に相談をすると全てボロクソに悪口を言われる
- ことあるごとに暴言を吐かれる
- 飲み会の席でスマホを触ったら2時間ずっと説教をされる
- 毎日誰かが上司に殴られる
上記のような、暴力・暴言、またそれに準ずるパワハラ行為のいじめは非常に多くの事例があるのです。
無視・仲間外れ
無視・仲間外れも職場いじめの事例としては非常に多くあります。むしろ、暴力・暴言はパワハラとして認定されやすいため、いじめる側も避ける傾向にあります。
しかし、無視や仲間外れはパワハラとして認定しづらいので、パワハラ以上に後を絶たないいじめと言っていいでしょう。
では、どんな事例があるのかというと以下の通りです。
- 社内の人と話が合わなくなった結果完全に無視される
- 上司から仕事の情報共有をされなくなる
- 同じチーム・課の人間から話しかけられられなくなる
客観的にいじめなのかそうなのかを判定しにくいうえ、いじめと言い切れないところもあるのが無視・仲間外れという類のいじめかもしれません。
仕事の無茶ぶり、担当外し
暴力・暴言や無視だけが職場いじめというわけではありません。仕事を無理に押し付けたり、主要な顧客を外したりと言った仕事の嫌がらせといういじめがあります。
実例としては以下のようなものがあります。
- 3~4日かかる仕事を朝までに終わらせろと上司の仕事を丸投げされる(筆者の経験)
- 自身の売り上げ上位企業・顧客の担当を外される
- 得意分野の仕事をやらせてもらえない
余り多くない事例ですが、少なくとも筆者は上記のようないじめ(筆者は正直あまりいじめだと感じていませんでした)を結構受けた記憶があります。一定の能力がある人はこういったことで足をすくわれることも認識しておくといいです。
プライベートに干渉してくる
ごく稀にありますが、プライベートに干渉してくるいじめというのもあります。このケースの場合、やっている本人は恐らくいじめの意識はないと思いますが、結果的にいじめと同じような状況に陥ってしまいます。
実際、以下のような事例があります。
- 休日中にLINE連絡を義務化し、勉強の進捗状況を報告させる
- 休日中に余暇を楽しんだら説教
- 新人は休むな、休日は仕事の勉強をしろと口酸っぱくいってくる
休日に勉強をすることも仕事の知識向上をする上で重要な過ごし方ですが、それを強制させることは一種のいじめにつながると言えます。
各種ハラスメント対応策については、以下の記事でもご紹介していますのでご参考にしてください。
いじめる人の心理とは?

次に、どうして職場いじめが発生するのかいじめる側の心理について解説をいたします。
前提として、職場いじめはいじめる側がいじめようという意図はあまりないように感じます。これは学校のいじめでも同じなのですが、いじめる側はいじめたという記憶がないというのはよくある話です。
つまり、意図して嫌がらせをしているというケースはあまりないのです。ただ、結果としていじめる側には以下のような心理状態が生まれるから結果としていじめが生まれているのです。
過剰な教育意識
上司や先輩は、部下や新人に対して教育しようと考える人が多くいます。しかし、教育意識が過剰な行動に出ているケースがあります。
例えとしては良くないかもしれませんが、男女関係によくみられる愛ゆえの束縛に少し近いかもしれません。
~してあげたい、~してあげなきゃだめだという意識を上司や先輩にもたれることが結果としていじめと同じような構造を作り上げることもあるのです。
仲間外れ・異質なものの排除
筆者が担当した転職希望者の中で、職場で流行しているゲームの話についていけないことが仲間外れ、無視の要因になったケースがあります。
また、筆者がかつていた職場でも、訳の分からない主張をする同僚がいて、その同僚は知らず知らず仲間外れにされて上司に詰められまくった挙句、精神的に参って出社できなくなったというケースがあります。
このように、職場の人から無視をされたり、相手をされなかったりという状況は、職場の異質な人間を外してお友達で固めようと考える人たちの心理の元にいじめが発生しているケースがあるのです。
人間関係でのマウント取り
職場いじめの要因として最も大きな要因を占めているのは、その人より上に立ちたいというマウント取りをしたいという心理状態が働いているのではないかと考えます。
なぜなら、いじめられる側がいじめられていると感じているのは、以下のシチュエーションが大前提で出来上がっているからに他なりません。
- 精神的な立ち位置がいじめている方が上、いじめられているほうが下
- 精神的な立ち位置が同じ、もしくは上でも数の論理で負けている
つまり、いじめという構造は平等な人間関係からは生まれないのです。裏を返せば、「自分のほうが上の立場」だと意識的・無意識的に考えているから嫌がらせ行為、暴言を吐く、徒党を組んで集団無視をすることができるのです。
いじめられた時の対処法3選

では、職場いじめを受けた時にどのような対処をすればいいのかを解説いたします。
精神的に負けないという意識を持ち、仕事ができる人になる
非常に精神論なアドバイスだと思われるかもしれませんが、精神的な立ち位置がいじめの発生要因であるのは上述の通りです。
しかし、職位の上下関係は変えられないので、自身の精神的な弱さを解消することが重要なのです。そのため、まずは自分の精神面から変えていくことが大事です。
仕事で精神的な強さを得るためには、仕事で成果を上げられるようにしましょう。仕事ができるようになれば、仕事のできない人の声はたわ言に聞こえますし、上司からも重宝されるようになるため上司からのいじめもなくなります。
社内の関係者に相談する
職場いじめが社内で発生しているという状況は、コンプライアンス上好ましくないです。会社の人事は、職場いじめが発生している状況というのは看過できない事実です。
そのため、同僚から職場いじめを受けている場合は上司に、同僚からの職場いじめに上司が対処してくれない、上司からいじめを受けている場合は人事に報告をしましょう。
必ずしも人事が対応してくれるとは限りませんが、会社の良好な人間関係を作り、会社の評判を落とさないようにしたいという存在が人事なので、最も自身の職場いじめに対応してくれる可能性が高いのです。
転職
しかし、いじめは簡単に解決できる問題ではないので誰かに相談したり、自身が強くなろうとしたりしてもどうにもならない場合が多くあります。その場合は、その会社から見切りをつけ転職をしましょう。
職場いじめのようなくだらないことに巻き込まれている時間は自身のキャリアにおいて非常に無駄な時間です。
ある程度解消しようと頑張ることは大事ですが、解決できなくて精神的にダメージを受けるのなら転職して職場いじめのないだろう環境に身を置きましょう。
職場いじめの対応については以下の記事でもご紹介していますのでご参考にしてください。
まとめ
以上、まとめます
- 職場いじめの内容は多岐に渡る
- 職場いじめは過剰な教育意識、集団心理、精神的な上下関係がもたらすもの
- 職場いじめは精神的に負けない状況になるのが大事
- 職場いじめは上司、人事に報告して解決してもらう
- 最終的には転職していじめられる環境から離れる
職場いじめの問題は一朝一夕で解決できる問題ではありません。それは今日の教育現場でも分かっていることですし、分別のある大人がやっている以上ある意味子供のいじめよりたちが悪いかもしれません。
そのため、いじめられたと感じたら、自分が強くなることを目指しながらも人の協力を仰ぎ、抗えないなら逃げるというのが最善の解決策でしょう。
職場いじめに対しては黙って耐えようとしても、勝てないのに無理やり戦おうとしてはいけません。自らが強くなろうとしながらも、無駄な戦いをしないことの方が大事だということを認識していただけたらと思います。
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