嫌いな客や同僚はいませんか?筆者は昔嫌いな同期がいましたし、今転職エージェントとして就労していますが、正直嫌いなクライアント企業があります。
また、いいお客さんだったのに、担当が変わった瞬間コイツと関わりたくないという会社も結構あります。
一方で、好き嫌いを仕事に持ち込むなと言われるので、客商売をする時は嫌いな客ともそれなりにうまくやらないといけないですし、嫌いな同僚ともうまく付き合うことを求められます。
しかし、好き嫌いを仕事に持ち込んではいけないのでしょうか。筆者は少なくとも好き嫌いを仕事に持ち込むことは悪いことだと思っていません。むしろある程度持ち込まないといい仕事ができないと思っています。
では、なぜ仕事に好き嫌いを持ち込んでいいのか、現役転職エージェントの筆者が解説します。
目次
好き嫌いを仕事に持ち込んではいけないと言われる理由は?

まずは、なぜ仕事に好き嫌いを持ち込んではいけないと言われるのか、その理由を検証します。
具体的には以下の通りです。
- 仕事とプライベートは違う!
- 同じ会社にいる以上、仲間であり、協力しなければいけないという建前がある
- お客様は神様!どんな顧客でもお客様であることに変わりはない
では、それぞれ解説を加えます。
仕事とプライベートは違う!
仕事はプライベートと違って相手を選べないのだから、学生気分を持ち込むなと、新卒で入社した会社の人事に言われました。
社内、社外に関係なく、どんな人とでもやりとりをするのが社会人、少なくとも一般的にはそれが当たり前だという常識があります。
同じ会社にいる以上、仲間であり、協力しなければいけないという建前がある
同じ会社にいるメンバーは、年齢や背景は異なるものの、同じ目的を共にしている仲間だから、好き嫌いをせずお互い協力するのが当たり前だという建前があります。
余談ですが、仲の悪い人と同じ部署になるということは結構あります。筆者も一番苦手な同期と長らく同じ部署にいたことがあります。
そういう場合でも仲良くしなければならないというのが会社が求めている人間関係だと言えます。
お客様は神様!どんな顧客でもお客様であることに変わりはない
これも以前上司に言われたことでしたが、客は選べないから、お客様を神様だと思って仕事をしろと言われたことがあります。
ビジネスは、対価を支払ってもらって製品やサービスを提供するのが基本なので、自社のサービスを受けて適した対価を払ってくれる人は好き嫌い関係なく大事にしなければならないというのが一般的な考え方です。
好き嫌いを仕事に持ち込むのは悪くない3つの理由

社内でも社外でも好き嫌いをしてはいけないという一般的な理由をご紹介いたしましたが、筆者は敢えて仕事で好き嫌いを持ち込んでも良いと考えています。
その背景としては以下の通りです。
プライベートとビジネスでは目線が全然違う
大前提としてビジネスで仲良くできる人間と、プライベートで仲良くできる人間というのは根本的に違います。
特にビジネスで嫌いな人間というのは、社内だと同じくらいの立場の人間だったり、自分より上の立場の人間だったら、仕事のできない人間や明らかにやり方が合わない人になるはずです。
しかし、プライベートだったら、単純に話が合う人、ノリがいい人が仲の良い人になると筆者は実感しています。
実際、前職で筆者の上司だった方と、プライベートの話は非常に合いましたが仕事の考え方、人間関係が合わなくて、チーム同士でのトレードという異例の対応をされたことがありました。
ビジネスで合わない人間は、ビジネスの視点で合わないと判断することから一般的な人間関係の好き嫌いとは異なるため、無理やり合わせる必要はないと考えたほうが良いです。
嫌いな人間と仕事の人間関係は構築できない
筆者は転職エージェントとして働いていて、すごく実感しているのは、嫌いな人間と仕事の信頼関係を構築するのは難しいということです。
上述でもお伝えしたように、プライベートで仲のいい人と、仕事で信頼関係を感じられる人は違います。
例えば、前の会社では対企業の営業専門でしたが、キャリアアドバイザー側で同い年で非常に信頼している人がいました。ただ、プライベートで仲良くできる感覚はありませんでした。
しかし、お互いの仕事を理解していたからこそ、仕事ではお互いタスクを共有し、同じ目標に向かって仕事ができました。
仕事で好きな人間というのは、お互いの仕事に対して敬意を払っているからその人の仕事が好きになり、お互い信頼して仕事を依頼します。
逆に言えば、ビジネスの中で嫌いな人間というのは、その人の仕事に対して敬意を払えない、理解できない、さらに言えば信頼のできる仕事をしてくれないから嫌いなのです。
学生の人間関係とビジネスの人間関係は大きく異なるのです。
嫌われる客は嫌われるだけの理由がある
お客さんを選んではいけないということをビジネスの世界ではよく言われます。確かに店舗系や自動車関連の部品メーカーの営業などは顧客を選ぶことはできません。
しかし、新規開拓をするようなタイプの営業の人は、ある程度顧客を選んでいいと思います。
というのも、ダメな顧客というのは「金を払うから自分たちが偉い」なんてスタンスでサプライヤー、すなわち製品やサービスを提供する会社に接してきます。
しかし、ビジネスの大原則は等価交換です。それ相応のサービスや製品を提供しているからにビジネスが成立しているのであり、お客様は神様ではなく対等な関係です。
そんな原則を理解していない人を顧客と認定して果たしていいのかと筆者は感じています。
実際、筆者の顧客で前の担当までは非常に良好な関係を構築していて筆者に仕事を優先して回してくれていた会社がありましたが、今の担当は筆者の提案に対して邪険に対応されるようになりました。
こういう顧客に対して信頼関係は生まれないですし、それでも顧客だと思って誠意のある対応をするだけ時間の無駄です。
時間は限られています。その限られた時間を有効に使いたいのであれば、真に良好な関係を構築できる、もしくはしたい相手と優先的に仕事をしたほうが遥かにいい仕事をすることができます。
ただし、1つ認識してもらいたいのは、自分が何もしていないのに、顧客を選ぶというのは思い上がりになってしまいます。
自分がちゃんと誠意を尽くし、仕事をする上で顧客を選ぶという意識は大事にしないといけないことは付け加えておきます。
仕事に人間関係については以下の記事でもまとめていますのでご参考にしてください。
まとめ
以上、まとめます
- 好き嫌いを仕事に持ち込んではいけないというのが一般的なセオリー
- 仕事の人間関係は一般的な好き嫌いというよりは、ビジネス目線での好き嫌いが優先される、一般的な人間関係の好き嫌いとは異なる
- 社内外を問わず、その人の仕事に信頼がおけない人間と仕事はしてはいけない
- 仕事に対する信頼関係が仕事の好き嫌いにつながる
人間の好き嫌いというのは必ずあります。しかし、ビジネスをやっている場合は人間関係で最優先されるのはビジネスが成立するかそうじゃないかです。
筆者は社内の人間でも顧客でも人を選びます。なぜならそっちのほうが成功しやすいからです。
逆に言えば、ビジネスを無視して人間の好き嫌いをしている人は、まずそのマインドを変える必要があります。
仕事の人間関係をビジネスという視点で見極め、良い仕事ができる人と良いビジネスを成立させるようになってもらいたいと思います。
コメントを残す