
転職は昔と違って当たり前にできるようになりました。一方で、転職に関して、未だに悪いこと、ネガティブな捉え方をされることも多いです。
では、転職は悪いことなのか、仮に転職するならどうすれば失敗しないのかを証券会社から転職エージェントに転職し、3回転職した私からお伝えしたいと思います。
これから転職を考えている、もしくは転職を2回以上しようとしている20代の方へお役に立ってもらえたら嬉しいです。
転職が悪いことだと思われる理由とは?

まずは、なぜ転職が悪いことだとネガティブな捉え方をされるのかについて私なりに考えてみました。すると以下4つの要因が浮き上がりました。
- 終身雇用という考え方が根強い
- すぐ転職する根性なしだと思われる
- 裏切り行為だと思ってしまう
- 企業は社員に転職をされると困る
どういうことなのか、詳しく説明をしますね。
終身雇用という考え方が根強い
今でこそ転職は当たり前になりつつありますが、日本は終身雇用制度といって企業が
正規雇用従業員を定年まで雇用し続ける、従業員はその会社に身を置いて働き続けるというのが一般的な価値観でした。
しかし、バブル崩壊やリーマンショックなどを背景に終身雇用を守れる会社はもはや日本に存在していないといっていいでしょう。
それでも終身雇用の価値観は、今でも根強く残っていて、1つの会社でずっと働き続けることが理想であり、転職をする人は良くない人だと考えられているのです。
すぐ転職する根性なしだと思われる
私の感覚だと、年配の方を中心とした日本人は根性論が大好きですよね。甲子園の高校球児が人気者になるのはそういったことが背景にあると思っています。
ビジネスの世界でも割と根性論が根付いていて、我慢ができない、嫌なことがあったら逃げる、転職をする人間は根性なしだとする決めつけは残っています。
実際、とある会社に転職回数が多い30代の方を推薦したら、その会社の人事から「人のせいにして会社をすぐ辞める人物だろうから見送りにします」というメールをもらいました。
このようなしょうもない決めつけ、レッテルが転職に対し悪いイメージを持たれているのです。
裏切り行為だと思ってしまう
職場の同僚は同じ目標を共にする仲間です。その仲間がある日会社を辞めて別の会社に行くとなったら「裏切られた」と思う人もいるでしょう。
そういう人情的な観点からも転職はマイナスに捉えられてしまうのです。
企業は社員に転職をされると困る
企業は転職エージェントを利用して採用を成功できたら、どれだけのお金を転職エージェントに支払うか知っていますか?
契約にもよりますが、一般的には提示年収の30~35%が支払われます。
500万円の年収の方を採用した場合は、150万円~175万円+税金+毎月の給料を払
うことになりますので結構な出費になりますし、教育コストが発生するなら更にお金
がかかります。
せっかく採用してお金をかけたのに、退職されてしまったら損をしてしまいます。だから採用企業は転職をネガティブにとらえているのです。
2:転職から得られるメリットはとても大きい

実は、転職そのものは特に大きなデメリットはありません。転職=悪とする理由ってほとんど人の目を気にするから生まれるもので、転職先を間違えなければ得られるメリットの方が多いです。
では、どんなメリットがあるのかというと主に以下4点です。
- 年収が上がる場合もある
- ストレスを減らせる
- 無駄な時間を無くすことができる
- 新しいチャレンジできる
それぞれもう少し詳しく説明しますね。
年収が上がる場合もある
転職をすると年収が上がることも少なくありません。中には100万円以上年収をアップさせる強者もいます。実際、私が支援した方で、年収を200万円アップさせることができた人もいました。
ただし転職したからと言って年収が必ず上がるわけではありませんのでそこは肝に銘
じてくださいね。(私は人材業界に転身する際、100万円年収を下げました。)
ストレスを減らせる
転職は、自らのストレスを無くす、自らを守るための手段でもあります。
パワハラ上司と一緒に仕をしたり、無駄な残業が多くて、残業手当のない会社で働いたりすることはストレスになりますが、転職することで解消することができます。
実際、私が転職支援した営業職の方で、転職夜間の呼び出しがなくなり、プライベートな時間が増えてストレスがなくなったという方もいました。
無駄な時間を無くすことができる
やりたくない仕事をずっとやり続けると、生産性は下がってしまいます。そして、時間は限りがありますのでやりたくない仕事をやり続けるということは無駄な時間を過ごしていると言っても良いでしょう。
転職をすることでやりたくない仕事から解放され、やりたい仕事に時間を使うことができるようになるのもメリットです。
私は大手の金融系企業で働いていましたが、この仕事をずっとやりたくないという理由で辞めて人材業界の門を叩きました。
年収は下がりましたし、昔の年収に戻すまでかなり時間を要しましたが、やりたい仕事ができているので非常に満足しています。
新しいチャレンジできる
転職でキャリアアップすることはなかなか難しい(そもそも何がキャリアアップなのかがいまだに私の中で良く分からない)のですが、新たなチャレンジをすることができます。
気分を変えて新しい業界に行く、場合によっては新しい職種へのチャレンジができるというのは20代の転職の特権とも言えるでしょう。
3:転職を成功させるための3つのポイント

転職には良い側面も悪い側面もあります。転職を良いものにするためには以下の3つのポイントを押さえて下さい。
- 同業界・同職種への転職が一番良い
- 他業界・他職種へ行くなら1回まで
- 転職エージェントをうまく使いこなす
それぞれ詳しく説明しますね。
同業界・同職種への転職が一番良い
特に今の業界に不満はなく、会社が嫌だという人は同業界・同職種への転職をお勧め
します。なぜなら、年収アップも比較的簡単にできますし、これまで培ってきた経験が生きるので、早い段階から活躍できます。
しかも、他業界・他職種への転職と比較して悪いイメージが持たれにくいのも特徴と言えます。
ちなみに私が金融から転職エージェントに転職したときは面接が全く通らなくて転職に8か月かかりました。
しかし、転職エージェントから転職エージェントに転職した時は3社~5社だけ受けたら内定が取れました。
同業界・同職種の転職は楽だし給与も良くなりやすいので一番おすすめです。
他業界・他職種へ行くなら1回まで
20代は他業界、他職種への転職が許される世代でもあります。今の業界・職種で働きたくないのならば他業界、他職種へ転職しましょう。
ただし、他業界、他職種への転職は1回までが原則です。2回以上になってしまうと30代になって即戦力として働いていくのにはスキルが不足してしまいますし、何より転職癖のついた人だと思われてしまいます。
他業界・他職種への転職は興味のある仕事を探し、その仕事のミッション、働き方などを徹底的に理解し、チャレンジしたいと思ったら応募しましょう。
転職エージェントをうまく使いこなす
転職活動を行う際は、転職エージェントを利用されると思いますが、同業界・同職種への転職を目指す場合と他業界・他職種を目指す場合とで使い方を分けるといいです。
同業界・同職種への転職を目指す場合
大手転職エージェントは使わず、ビズリーチ等の転職サイトからもらうスカウト中心
で転職活動を進めましょう。
大手転職エージェントの良さは求人数が多いことですが、同業界・同職種の方は沢山
の会社の面接を受けなくとも採用されやすいため、多くの求人を必要としません。
加えて、大手転職エージェントのキャリアアドバイザーは沢山の業界の案件を浅く広
く紹介するスタイルなので、業界経験者が欲しい情報が得られないことが多いです。
一方、保有求人数は多くないものの、特定の業界に特化している転職エージェントもあります。(筆者もそういう業界特化型の小型エージェントに在籍しています)
そういったエージェントは、業界のこと、また担当している企業についてとても詳し
ので業界経験者にとって有益な情報を得られやすいです。
私は人材業界に足を踏み入れた後、2回転職しましたが、いずれも業界特化型の小型エージェントを利用して転職を成功させました
他業界・他職種への転職を目指す場合
他業界・他職種への転職を目指す場合は、リクルートやDODAなどの大手転職エージェントをメインに使うといいです。私も最初金融から転職エージェントに転職した際はリクルートエージェントを利用しました。
理由は別業界・別職種を目指すには、一般的にある程度の求人数に応募しないと採用
されないため、応募数を担保できる点で大手の転職エージェントは優れているからです。
また、他業界・他職種の転職支援にも慣れているので、有益なアドバイスももらいやいのです。(良いキャリアアドバイザーが担当してくれることが前提ですが)
他のおすすめ転職エージェントに関する記事を以下でまとめています。こちらもご確認ください。
4:まとめ
以上まとめます
・転職に悪いイメージは確かにある
・人の目を気にしなければ転職で得られるメリットは大きい
・同業・同職種から同業・同職種の転職は悪いイメージはもたれにくい
・他業界・他職種への転職は原則1回まで
・転職エージェントをうまく使って転職活動をしよう
転職は悪いことではなく、上手に転職すれば多くのメリットを得ることができます。もし転職しようと決めたのであれば体に気を付けて転職活動を進めてくださいね。
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