働き方改革全盛のこのご時世に、いまだ残業を強制されるような会社で就労していたり、残業が奨励されているわけではないものの、自身の技能が理由で無駄に残業をしていたりする方はいませんか?
働き方改革が施行され、これまで日本の会社では当たり前だった残業があたりまえでなくなり、残業して働く人は無能だと思われる時代を迎えています。
自分の体や心、キャリアを守るためにはこれから残業をしない働き方を意識しなければなりません。
では、どうすれば無駄な残業を減らす、無くすことができるのでしょうか。本編では残業を減らすための方法を現職転職エージェント勤務で15年の社会人経験のある筆者がご紹介したいと思います。
残業に関する記事はこちらもご参考ください。
目次
残業の原因は何?残業の原因を特定しよう

残業を減らすには、残業の原因から特定しなければなりません。では、残業の原因はというと以下の要因が挙げられます。
- 仕事量が多すぎる
- 自身の作業レベルが低い・業務効率性が悪い
- 人手不足
- 残業しないと評価されない
- 残業する慣習が社内に残っている・上司が帰らないと帰れない社風
では、それぞれ説明を加えます。
仕事量が多すぎる
単純に仕事量が多いと、業務を時間内に捌けず、気が付いたら残業というパターンはよくあります。
筆者も2社目に在籍した会社では、とにかく資料を沢山作り、大量の資料を印刷するなどといったオペレーションで当たり前に残業する日々が続きました。(残業が当たり前の社風でしたが。)
毎日せわしなく仕事をしているのに、その割に仕事が片付いていないと、体も心も疲れ、会社に行くのが日々辛くなっていた記憶があります。
仕事量が多くて仕事が片付かない状況は肉体的に、精神的にも非常に良くないですが、そういった状況に悩んでいる人はたくさんいます。
適した業務量の中で仕事をするのは社会人として長期的に働くためには重要なのです。
自身の作業レベルが低い・業務効率性が悪い
同じ作業量だったとしても、誰がやるかによって仕事の処理状況が異なります。
筆者が新卒で入社した証券会社で、経営企画部に在籍しましたが、本当に業務能力が低く、諸先輩方がほぼ定時で帰っている中、毎日無駄に残業を繰り返していました。
成果物のレベルも低く、社内評価も低いため、生活残業で日銭を稼ぎながら乗り越えていた気がします。
ただ、疲労が強くなり、基本給が低い状況が続くため、仕事のモチベーションは下がってきます。
高いモチベーションで仕事をするためには、ワークライフバランスを整え、短時間で成果を出せるだけの技能を習得することが必要です。
人手不足
人手不足の環境だと、一人頭の業務量が増え、業務技能を上げるだけでは仕事が時間内に終わらないケースもあります。
上述でご紹介した2社目に在籍した会社もまさにそのような環境でした。
また、そういった人手不足の会社に限って、とんでもない納期で業務を終わらせろだの、深夜残業をさせると労基署ににらまれるため朝残業(朝早く来てサービス残業をすること)をしろだのと言われることも珍しくありません。
会社にとって、人件費はとてもコストがかかるもので、マンパワーを増やすことを嫌がる会社は割と見られます。そういう会社というのは残業が増えやすくなる環境下にあるのです。
残業しないと評価されない
日本という国は元々体育会系が奨励されるお国柄です。
残業している社員を頑張っている、残業していない社員をやる気がないとみなす会社は、転職面談をしていてまだまだ多いなあと実感しています。
そういう会社にいると、必要のない長時間残業を行うことを美化されるため、無駄に残業をせざるを得ない傾向にあります。
結果、長時間残業をして心身が疲れてしまうというような状況に陥ります。
残業する慣習が社内に残っている・上司が帰らないと帰れない社風
旧態依然とした会社では、上司が帰るまで帰れない、無駄に残業を強要されることも珍しくありません。
筆者の前職がまさにそうでした。毎日22時より前に帰ろうとすると、難癖をつけられ、帰れないということも珍しくありません。(筆者はテレビで野球見たいので帰りますと言って凄いブーイングを食らって帰っていましたが笑)
そういう会社にいると、早く帰らせろと思い、凄いストレスを溜めていましたし、日中サボって体力維持をしていたので無駄な時間を使っていた気がします。(おかげでお酒が増えました。)
残業を減らすには?

では残業を減らすにはどうすればいいのかですが、以下のことが必要です。
- 業務能力を上げる
- 仕事の優先順位を決め、今日しない仕事を増やす
- 転職する
では、それぞれ解説を加えます。
業務能力を上げる
シンプルですが、業務能力を上げることが残業を減らす最大の近道であり、社内でもっとも高く評価されます。
仕事の能力を上げると言っても簡単ではありませんが、仕事の能力を上げるには、以下のことをクリアすると良いです。
- 業務知識を増やす
- PCスキルを上げる
- 業務計画の策定能力を上げる
短期間で業務能力を上げることは事実上不可能ですが、目の前の業務課題を1つ1つクリアすることで、気が付いたら仕事ができるようになります。
実際、筆者は2回会社をクビになっていますが、今や会社の売り上げを支える存在だと経営から言われるようになりました。
千里の道も一歩からという言葉もありますが、自分の課題を見つめ、地道に1つ1つクリアしていけるようにしましょう。
仕事の優先順位を決め、効率的に仕事を回す
沢山の仕事を抱え、アップアップになっている人も、その仕事をすべて見ていくと、案外今日やらないといけない仕事はそう多くないということがあります。
タスクの優先順位、手順、業務量などを考慮し、以下のことを整理しましょう。
- 今すぐできる仕事を処理する
- 最短距離の手順で業務を処理する
- 人と協力してやらないといけない仕事は自分で抱え込まない
- 今日やらないといけない仕事だけやる
- 自分でやらなくてもいい仕事は誰かに依頼する
業務を効率的に回すことで、仕事を残しても定時で帰れるような進め方ができます。
今、働き方改革で、残業をしないような働き方が推奨されていますが、この残業をしない働き方をする上で、すぐ自分でできることは、このような業務管理を行うことです。
出社し、自席に座って、いきなり作業をするのではなく、今自分が抱えている業務を可視化(1つ1つ書き出し)、どう処理していくか計画を立てたうえで仕事を進めると、業務管理が上手くいくようになります。
最初は慣れないかもしれませんが、慣れてくると、非常に業務が管理しやすくなるので、スムーズに業務が終わるうえ、仕事の抜け漏れがなくなり、自分の業務進捗が分かりやすくなります。
同時に、仕事が片付いている感覚が分かるので、仕事をするのに快感を覚えることさえあります。
自分の業務を書き出し、手順を決め、終わった業務を消し込んでいくという業務管理方法は是非実践してみてください。
転職する
自身を変えることはできても、会社を変えることはできません。残業体質の会社を自分の力で残業をしない会社に生まれ変わらせることは不可能です。
会社の体質で残業を強いられるのであれば転職することをおすすめします。
昔は、会社の方針で残業が増えているということを面接で言おうものなら、「会社を変えるために何か自分で努力しましたか?」とか頭のおかしいことを聞く面接官がいましたが、最近はいなくなったように感じます。
会社がダメだから転職をするという発想も徐々に受け入れられるようになっているので、会社に見切りをつけて転職をするというのは一番手っ取り早く残業を減らせる抜本的な方法です。
転職に関しては以下の記事も参考にしてください。
まとめ
以上、まとめます
- 残業をする理由は、自身の能力と、会社の方針がベースになるものとで分けられる
- 自身の能力を理由とするものなら、能力アップや、業務管理方法を見直す必要がある
- 会社を理由とするものなら、転職して環境を変えるのがベスト
- いずれにしろ自身の能力アップと業務管理方法の改善は行うべき
残業を減らすための方法はいたってシンプルで、自身に原因があるか、会社に原因があるか、もしくはその両方でしかありません。
自身に原因があるなら、今すぐ改善を進めればよいですし、会社が原因ならどうしようもないので環境を変えればいい、ただそれだけです。
なぜ今残業が多いのかを冷静に分析し、どんな方法を取ればいいかを見つめなおすところから始めましょう。
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