4月は残業しない方がいい?源泉徴収を現役転職エージェントが解説

給与明細を見た時、源泉徴収の金額に愕然としたことがありませんか?筆者は昨年1000万円の年収を稼いだ結果、恐ろしいくらいに税金が惹かれていて、月収が大幅に下がりました(笑)

実は残業時間、もっといえば残業代を減らすことで源泉徴収で引かれる金額を下げることができ、手取り収入を増やすことができます。

では、源泉徴収でがどんなお金が引かれるのか、なぜ残業時間、残業代を減らすことで源泉徴収の金額を減らすことができるのかについて現役転職エージェントの筆者が解説をいたします。

源泉徴収でどんなお金が引かれているのか?

多くの人は、給与明細を渡されたとき、手取り額しか見ていないのではないですか?では、まずは源泉徴収でどんなものが引かれているのかを解説します。

色んなお金が源泉徴収で持っていかれてるんだ・・・って愕然としますよ。

所得税

所得税とは自身の収入にかかる税金で、国に支払っている税金です。日本では累進課税と言われ、所得の高い人から多くの税金を取られていく仕組みになっています。

給与計算をする際に、所得税は月給、賞与両方から源泉徴収で差し引かれています。

地方税・住民税

地方税、住民税は県や市町村に支払う税金で、こちらも累進課税で所得の高い人から多くの税金が差し引かれるようになっています。

地方税、住民税に関しては前年の年収を元に、月額でいくら支払わなければならないのか通知されますので、一般的には賞与から地方税・住民税が差し引かれることはありません。

筆者は4か月に1回賞与が歩合で支払われており、昨年は賞与のみで500万円くら稼ぎ年収1000万円程度稼ぎました。しかし、月収は月額数千円しか上がっていないため、住民税で多くの金額が引かれ、月の手取りがかなり下がりました。

給与はそんなでもないけど、賞与割合が多いという人の場合、月々の給与でかなり源泉が差し引かれ大変な思いをするので、賞与で多くのお金を得られたから散財しよう!という発想は止めたほうが良いです。

健康保険料

一般的に病院に行った際に支払うお金は、3割負担だと聞いたことがある方も多いと思いますが、会社員や公務員は健康保険料としてあらかじめ差し引かれたお金を健康保険組合という組織が貯蓄や運用で管理しています。

そのうえで、病院に行って診察を受けたら、診察料の3割を病院窓口で支払い、残りの7割は所属の健康保険組合に病院から請求が行く仕組みになっています。

病院の診察を安く受診できるのは、この健康保険をあらかじめ給与から支払っているからだと言えます。

年金保険

老後に支払われる年金は、どこから支払われるのかというと源泉徴収されている年金保険から支払われています。

この年金保険はサラリーマンの場合、国民年金保険と厚生年金保険の2つから支払われますが、裏を返せば国民年金保険と厚生年金保険を給与から源泉徴収されているということでもあります。

ちなみに、年金保険は年金機構という年金保険を運用している組織が貯蓄したり運用をしたりしていますが、年金機構がプールしてくれているわけではありません。今支払った年金は、今の65歳以上に支払われています。

年金をもらう年齢が70歳になるだとか、あまりお金がもらえないとかTVなどで聞いたことがあるかもしれません。

要因は、年金は自身が払ったお金を貯蓄・運用してプールするものではなく、現役で働いている世代が支払うものなので少子高齢化が進んでいる現状であまり期待できないということにあります。

年金保険の支払い金額って結構エグい金額取られていますのでしっかり認識して欲しい問題です。

雇用保険料

会社を辞めたり、クビになったりすると、失業手当がもらえます。この原資はこの雇用保険から支払われています

多くても月間3000円くらいですが、失業手当で数カ月ご飯を食べれている人は、多くの人が払っているお金から支払われているのです。働いていなくて失業手当を貰っている人に「働こうよ!」とか思ったりしますよね(セコいですか?笑)

介護保険料

20代、30代の方にはなじみのない言葉かもしれませんが、40歳になると、上記に加え介護保険料というものが源泉徴収されています。

介護保険料とは、介護を必要とする人が介護サービスを安くで受けられるような仕組みのことです。健康保険の介護バージョンだと考えてください。

4月は残業しない方がいい?ほかに残業しない方がいい月はあるの?

では、4月は残業しない方がいいのかという点について検証します。

結論から言えば4月は残業しない方がいいというのは正しいです。その根拠として「健康保険料」、「厚生年金保険料」、「介護保険料」の算出方法にあります。

この「健康保険料」、「厚生年金保険料」、「介護保険料」は総称して「社会保険料」と言われますが、社会保険料の算出方法は全て同じで、標準報酬月額×各保険料率で算出されます。

何のことだかさっぱりわからないという人もいるでしょう。安心してください。筆者も最初は何のことだかさっぱり分かりませんでした。

そこでかいつまんで説明をいたします。

標準月額報酬とは

標準月額報酬とはざっくり言えば、賞与を含まない4~6月の給料+手当の平均額を算出した金額のことを指します。(これを「定時決定」といいます。)

この金額をベースに社会保険料で支払う金額が算出されます。社会保険料はこの標準月額報酬が高ければ高いほど高い金額を支払わないといけません。

4月は残業しない方がいいという話は、残業代でこの標準月額報酬が上がるため、その分多くの社会保険料を支払わなければなくなるからです。

そして、同様に5月、6月も標準月額報酬の対象時期に該当するため、4月だけでなく5月、6月も残業代を稼ぎ過ぎない方が社会保険料の支出を減らせる、そういう理屈なのです。

ちなみに、上述でお伝えした通り、標準月額報酬原則4~6月が社会保険料の算出対象期間になりますが、例外が2つあります。

それは以下の通りです。

  • 入社時
  • 給料に大きな変更があった期間
  • 産前産後休業・育児休業等の後

転職した際に新しい会社で社会保険料を算出する場合は、入社後想定される3ヶ月分の給与の平均金額が標準月額報酬として設定されます。

給与改定時期が10月等で大幅に給与の変更が合った場合や産休・育休の後で大幅に収入が下がった場合など給与の大幅な変更が合った場合も例外的に標準月額報酬が設定されます。

どういう理屈で社会保険料として支払う金額が決まっているのか、その基準は原則4~6月の給与であるということをここでは理解しましょう。

残業を減らす方法については以下の記事を参考にしてください。

各保険料率

保険料率というのは簡単に言えば「掛け率」です。3ヶ月の平均月収で算出される「標準月額報酬」に一定の掛け率をかけることで、実際に支払う社会保険料が決まります。

では、どれくらいの掛け率が設定されているのかというと以下の通りです。

  • 健康保険料:9.9%
  • 厚生年金保険料:18.3%(ただし、入っている厚生年金基金によって2.4~5.0%を引いた金額から算出する)
  • 介護保険料:1.73%

つまり、月収30万円払っている人は月3万円弱を健康保険料として支払うことになるのですが、実際は会社が半分払ってくれています。ですので、実際は源泉徴収で1万5000円弱を支払うことになります。

同様に、厚生年金の場合、5%控除を前提に計算すると30×(100%−5%)×18.5%=52155円となりますが、これも会社と折半となるので実際は26000円程度が源泉徴収で支払っていることになります。

ここではどういう計算で、社会保険料が算出されているのかイメージを持ってください。

まとめ

以上、まとめます

  • 源泉徴収では税金と社会保険料が引かれている
  • 4月に残業をしてはいけない理由は、残業代によって社会保険料の算出ターゲットとなる標準月額報酬が上がってしまうから
  • 5月、6月も標準月額報酬の算出ターゲットになる時期なので、同様にこの時期の残業も控えた方がいい
  • 社会保険料は標準報酬月額×各保険料率で算出される

サラリーマンは税金や社会保険料を源泉徴収という便利な仕組みで勝手に払ってもらってその残りを手取り給与としてもらっています。

しかし、そのせいで自分が払っているお金のことを知らないという事実があります。特に社会保険料に関しては税金以上に関心を持たれていないのではないでしょうか。

しかし、自分が稼いだお金がどんな風に引かれているのか知らないと怖くないですか?自分が必死で働いたお金がどのように引かれているのかまずは本編を通じて知ってもらえたら幸いです。

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ABOUTこの記事をかいた人

関西学院大学卒業、1社目では大手証券会社に勤務  ・8か月でメンタルをやられ休職。 ・証券会社時代はお荷物社員として最低評価を受ける。「こんなひどい評価の奴初めて見た」とまで言われた。 以降、人材ベンチャー、大手転職エージェントに勤務し、2度の戦力外通告を受ける。 現職では、中小の転職エージェントでキャリアアドバイザー兼法人営業で2年連続で社内2位の売り上げを達成。前職退職時の年収450万円→2019年の年収は約1000万円 税金の支払いに苦労してます笑 【人物像】 ・ただの酒好き ・論理・理屈で物を考える 【記事の基本方針】 私のような最強のダメ人間でも、思考力、実力、環境を整備すれば それ相応の成果を出せるということを表現できればいいと思っています。 よろしくお願いします。